目次
はじめに
近年、ハイテク株の代表格として注目を集める「NASDAQ100」と「FANG+」。 どちらも米国を牽引する成長企業群に投資できる点は共通していますが、 銘柄構成やパフォーマンス、リスク特性に違いがあります。 本記事では、両指数の特徴を徹底的に比較し、 あなたの運用スタイルに合った最適解を探ります。
NASDAQ100とは?
NASDAQ100は、米国NASDAQ市場に上場する 非金融セクター上位100社を時価総額加重平均で算出した株価指数。 代表的な構成銘柄には、Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA、Alphabetなどがあり、 ハイテク・成長株を広くカバーしたい投資家に人気です。
FANG+とは?
FANG+は、Meta(旧Facebook)・Apple・Netflix・Google(Alphabet)など 主要5社に、Tesla、Tencent、Alibaba、Baidu、NVIDIAを加えた 合計10社のテクノロジー株指数です。 構成企業数はNASDAQ100の約10分の1ですが、 集中投資により高い成長ポテンシャルが期待されます。
構成銘柄の違い
指数 | 銘柄数 | 主な構成企業 |
---|---|---|
NASDAQ100 | 100社 | Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIA、Alphabet… |
FANG+ | 10社 | Meta、Apple、Netflix、Google、Amazon、Tesla、Tencent、Alibaba、Baidu、NVIDIA |
NASDAQ100は幅広い非金融株に投資し、安定性と成長性を両立。 FANG+は選択と集中により、トップ成長株のリターンを狙います。
過去パフォーマンス比較
- 2020年〜2024年(5年間)
- NASDAQ100年平均リターン:約20%
- FANG+年平均リターン:約25%
FANG+は近年のハイグロ期に高い上昇を見せましたが、 銘柄集中のため調整局面ではNASDAQ100以上の下落幅も観測されます。
ボラティリティとリスク
- NASDAQ100
- 年間標準偏差:約25%
- 最大下落率(コロナショック):約−30%
- FANG+
- 年間標準偏差:約30%
- 最大下落率(同時期):約−40%
集中投資のFANG+はNASDAQ100よりも 高いリスク・リターン特性を持つため、 リスク許容度に応じて選ぶ必要があります。
信託報酬と運用コスト
商品 | 信託報酬(ETF例) |
NASDAQ100連動(QQQ等) | 約0.20%(年率・税抜) |
FANG+連動(FNGUやNYSE:FNGS等) | 約0.60〜0.75%(年率・税抜) |
FANG+は指数の構成変更頻度も高く、 NASDAQ100より信託報酬がやや高い点に注意が必要です。
投資手段の選び方
- ETF(米国市場)
- NASDAQ100:QQQ、QQQMなど
- FANG+:FNGU(レバレッジ型)、FNGS(ベア型)など
- 投資信託(国内)
- NASDAQ100連動型ファンド
- FANG+連動ファンドは少数派
国内投資信託は、 信託報酬と運用実績をよく比較して選びましょう。
どちらを選ぶべきか?
- リスク許容度が高い/短期の大きなリターンを狙う人 → FANG+
- 安定的な長期成長を重視する人 → NASDAQ100
- 分散投資派 → 両者を一定比率で組み合わせるハイブリッド運用
まとめと戦略
NASDAQ100とFANG+は、 ともにハイテク大手に投資できる強力な選択肢ですが、 リスク・コスト・構成範囲に違いがあります。 適切な選択は、投資期間、リスク許容度、投資目的に依存します。
行動指針:
- リスク許容度を明確化
- 投資期間と目的に合わせて比率を決定
- 長期運用にコミットし、定期的にリバランス
最終的には、自分自身の資産形成プランに最も合った指数を選び、 長期的に一貫して運用することが成功の鍵です。